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昨年12月からdアニメストアで某高校生麻雀アニメをちまちまと楽しみに見ていた。盛り上がってきた割には残り話数がちと少ないなと思っていたら、全国大会準決勝試合開始のタイミングできっぱり終わってしまった。仕方がないから本屋に走り、原作既刊を全部買ってきて年末年始に一気読みしたせいか、初夢で昔の友達と麻雀卓を囲むことになった。そこにオタ風小僧のカン太郎が現れた。
これが何者なのか自分でもさっぱりわからない。とにかく彼は、ドラでもなければ役にもならない南だの西だの北だのを片っ端からカンして周り、そのくせちっともアガりはせず、流れてみれば毎局ノーテンという迷惑極まりない奴なのである。書いているうちに片山まさゆき作品あたりに出典がありそうな気がしてきた。どこかで見かけるか何かしたことがあるのかもしれない。
パケットクイーンは、紹介文ではポーカー風味と書いてはいるが、流れてくるパケットを手に入れるかどうかだとか、入れたパケットの組み合わせで手役を作るという要素は、実のところ麻雀の影響の方が強い。ポーカー風なのは手役の種類というか傾向だけだったりする。その意味ではチャンポンなのだけど、単にポーカー風味としているのは、麻雀にはどうにも難しそうというイメージが付いて回っているからだ。やってみればそんなに難しいゲームでもないのだが(ただし点数計算を除く)、わからない人には用語からしてよくわからないらしい。麻雀用語には中国語由来というかエセ中国語みたいなのが多いから、その気持ちもわからないではないけれど、遊ぶ人間からするとどうしても、その程度で触れもしないのはもったいないなという気がしてしまう。
とはいうものの、藤川自身、しょうもない理由で見向きもしないものというのは結構ある。食わず嫌いを少しずつでも解消していくことは、大げさに言えば人生に新しい意味を付け加えてくれる。今年もひとつでも多く新しいものを見つけていきたいと思うし、できれば多くの人にそうあってほしい。その中にうちの作品が入ってくれたら望外の喜びだなと、まあ年始にはそういうことを思う訳である。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。